私は以前、某スポーツクラブのインストラクターをしていたことがあるのですが、
私がいた会社は女子の世界でした。
100名以上の女子社員がいる会社でした。
それも大半が20代~30代の若い女の子たち。
だから、「ジェンダーレス」と呼ばれる子たちが一定の数、存在していました。
何かで読んだのですが、だいたい女子がたくさん集まると、ジェンダーレスの子が3%は存在するとか。
私が若いころは「ゆり族」と呼んでいた女の子たちのことです。
※「ジェンダーレス」という言葉が合っているのかはよくわかりませんが。
「ジェンダーフリー」のほうが合っているのかな?
私は最初はすごくビックリしましたが、
なにせ11年もその会社に所属し、店長をしていたので、
それは私にとっては普通のことになっていました。
私が当時よくゴルフに行っていた子たちも「ジェンダーレス」と呼ばれる子たちでした。
「二人は付き合ってるんだろうな」と薄々感じていました。
二人は私に何も言いませんが、長年そんな中にいると目がすっかり肥えてしまって、見ればわかります。
別に、それが私にとってはそんなことどうでもいいことでした。
ゴルフを一緒に楽しめればいいことなので。
セックスは女でも、
「中身はそうじゃなかったって、別にいいんじゃないの」
と思っていましたから。
ある時、私は二人にお揃いのゴルフ用のフォークをプレゼントしました。
「ピッチマークはこれで直してよ」と。
すごく喜んでくれて、
私は「たかがこんなことでこんな喜んでくれるとは、えーことしたかも」
なんて、嬉しくなってしまったり。
他にも、私の下で働いていた子がそうでした。
彼女は何も言いませんでしたが、
ただある時、
「お姉ちゃんに子供が出来て、親はすごく喜んでます」
「私は自分の生きるべき道を進みます」
それは、「自分がジェンダーレスを貫く宣言」だったのかもしれません。
ある時、私が仲良くしていた会社のお姉さんと話しました。
「彼女たちの親はどう思っているのかな」と。
すると、その人は
「親なら絶対わかるよ」
「でも、それをどうのこうのは出来ないから、私が彼女たちの親なら黙って見守るわ」
中には自分が「女子がスキだ」とカミングアウトしている子もいました。
「そんなの宣言しなくても、みんな知ってるよ」
と思ったのですが、
彼女は会社の中で彼女を見つけて、今でもお付き合いをしています。
彼女たちのことを面白がっている人たち、そして毛嫌いしている人たちもいました。
「たまたま、あんたたちは男性が好きな人だからそんなこと平気でいえるんだろ」
と、本当にイヤな気持ちになりました。
ちなみに、私は男の人が好きなので、誤解がないようお願いします。
会社にとっては好都合な「ジェンダーレス」な女の子たち。
結婚、出産で、離職する可能性は極めて低いからです。
カミングアウトできない彼女たちと、カミングアウトしている彼女。
私は偏見はまったくありません。
人の性とは自由なもので、誰にも縛ることは出来ないからです。
私は会社を辞めてしまったけれど、
世の中が彼女たちに都合のよいものになるようにと思っています。
そして彼女たちの幸せを願っています。
当時、みんな私にとっては、可愛い子たちであったのですから。